スマートスピーカーの比較 Amazon Alexa/Google Nest(Google Home)/Apple HomePod/LINE CLOVA

音声で家電を操作できるスマートスピーカーは、普及期を終え現在では安価に入手できる機器となっています。
(スマートスピーカーで家電を操作しているユーザーは50%以下との調査結果があったりしますが)

主にプログラム的な視点からの比較です。
音質などは他のサイトを参考にしてください。

Amazon Echoにできて、他のスマートスピーカーにできないことは、Amazonの注文状況のお知らせぐらいです。

LINE CLOVAにできて、他のスマートスピーカーにできないことは、LINEメッセージの送受信とLINE通話ぐらいです。

HomePodはHomebridgeを使わないと、ほとんどなにもできません。
また設定はiPhone・iPadからのみで、Androidには対応していません。

おすすめのスマートスピーカーは、
音声でサーバコマンドを実行したいならApple HomePod
サーバから自由にしゃべらせたいならGoogle Nest
になります。
(サーバコマンドの実行はAlexa・Google Homeでもできますが、動作に癖があるので設定が複雑になります)
Google Nestにしゃべらせれば、その音声で他のスマートスピーカーを操作できます。
(すべてIFTTTに対応しているので、IFTTTを介せばサーバコマンドを実行できます。)

どのスマートスピーカーも外部スピーカーとして使用する場合はBluetoothやAirPlayなどの無線通信のみになり音声入力端子はありません。
(Amazon Echo・LINE CLOVAでは音声出力端子があります)
サードパーティーのスピーカーもありますが、AI機能の一部が制限されたりします。

LINE CLOVAの一部機種を除いてスマートスピーカー単体で家電を操作することはできず、赤外線リモコンデバイスや対応家電を使用する必要があります。

Amazon Alexa
 Amazonと連携して音声で注文ができたり、配送状況などをお知らせしてくれる。
 Homebridge-Alexaプラグインを使うとHomebridgeと連携ができる。
Google Nest(Google Home)
 google-home-notifierで好きな言葉をしゃべらせることができる。
 homebridge-gshプラグインを使うとHomebridgeと連携ができる。
Apple Home
 Homebridgeを使用すると、音声でサーバコマンドを実行できる。
LINE CLOVA
 メッセンジャーアプリのLINEでメッセージや音声通話ができる。
Invoke
 かつて存在したMicrosoftのスマートスピーカーです。

HomePod以外でのHomebridge動作

[参考記事] スマートスピーカーと連携できる機器の対応表 赤外線リモコン スマートプラグ

Amazon Alexa


Amazon Echo、Amazon Fireタブレット、Amazon Fire TVなどの機器で使用できます。
音声認識エンジンは、Alexa(アレクサ)です。

連携している音楽サービスはAmazon Music、Apple Podcasts、Spotify、TuneIn、Apple Music、AWA、dヒッツ、うたパスです。

Amazonのアカウントと連携して、音声で注文ができたり、配送状況などをお知らせしてくれます。
設定で注文操作を制限していない場合、子供が勝手にAmazonで注文をするなどのトラブルが発生したりしています。

デバイスごとにウェイクワードを「Alexa」「Amazon」「Computer」「Echo」と分けることができるので、同じ部屋に複数あっても操作するデバイスを分けることができます。

IFTTTに対応しているので自由にルールを設定できますが、Amazon Alexaを動作させたりしゃべらせたりするようなことはできません。
定型アクションの実行はできます。

HomebridgeにHomebridge-Alexaプラグインをインストールすることで、HomePodと同様にHomebridgeでサーバコマンドの操作ができるようになります。
HomePod以外でのHomebridge動作

Amazonのタイムセールで、3,000円程度で入手することができます。

Google Nest(Google Home)


2019年5月7日のGoogle基調講演でGoogle HomeからGoogle Nestブランドに変更されています。
音声認識エンジンは、Google Assistant(Google アシスタント)です。
Googleのスマートホーム事業Google Nestの一部です。

連携している音楽サービスはYouTube Music、Spotify、Apple Music、AWA、dヒッツ、うたパス、LINE MUSICです。

Google検索と連携して、音声でのWeb検索が行えます。

Google Homeアプリの位置情報を利用した「外出」「帰宅」などのルールを設定できます。
iPhone、Androidに対応しています。
[参考記事] PCやスマホがネットワーク内にあるかどうかを調べる(在宅かどうかの判断)

ウェイクワードを変更することはできません。

google-home-notifierを使用すると、Google Homeに好きな言葉をしゃべらせることができます。
このため「Hey!Siri 電気をつけて」としゃべらせれば、Apple HomePod を操作できるなど、他のスマートスピーカーを操作できます。

IFTTTに対応しているので自由にルールを設定でき、結果をしゃべらせたりできます。

Homebridgeにhomebridge-gsh(Homebridge Google Smart Home)プラグインをインストールすることで、HomePodと同様にHomebridgeでサーバコマンドの操作ができるようになります。
HomePod以外でのHomebridge動作

スマートスピーカーで唯一コマンド予約に対応しているので、「10分後に電気をつけて」などの実行が可能です。

中古が多く出回っていて、Google Homeは2,500円、Google Home miniで1,000円以下で入手できます。

Apple Home


Apple HomePod、iPad、Apple TVなどの機器で使用できます。
音声認識エンジンは、Siriです。

連携している音楽サービスはApple Musicです。

プライバシーを重視しているのが特徴です。

設定には、iPhoneなどのiOS機器が必要です。
Bluetoothスピーカーとしては使えず、AirPlayスピーカーとして使用する機器になります。
Androidからでは設定や操作はできず、AirPlayスピーカーとしてしか使えません。

Bluetoothと異なり、AirPlayは通信にWi-Fiを使用しているため遅延が発生しずらいです。
このためスピーカーをペアで使うことが容易にでき、音のズレもありません。

2台をペアにしてステレオとして使うことができますが、2台を近くに置くことが前提となっているようで、ペアにすると片側のSiriが無効になります。

Mac以外ではAirPlayでの音楽再生は対応していません。
Windowsでは、Airparrot3などのアプリケーションでAirPlayを使用できます。

iPhoneの位置情報を利用した「外出」「帰宅」などのルールを設定できます。
(家族全員がiPhoneを使用していないと不便です。)
[参考記事] PCやスマホがネットワーク内にあるかどうかを調べる(在宅かどうかの判断)

ウェイクワードを変更することができません。

iPhoneのショートカットアプリで指定したショートカットを操作することができます。
IFTTTに対応しているので自由にルールを設定できますが、Apple HomePodを動作させたりしゃべらせたりするようなことはできません。

IoTアプリケーションのHomeKitに対応している機器と連携できますが、HomeKit対応機器は他のスマートスピーカーに比べかなり少ないです。
(スマートプラグはMerossの機器しか対応していないなど)
APIが公開されているIoT機器とは、Homebridgeサーバを介して連携できるものがあります。

Homebridgeを使用すると、音声でサーバコマンドを実行できます。

プログラムやサーバ操作ができる人にはとても自由度が高いですが、そうでない人やiPhoneを持っていない人にとっては極めて使いづらいです。

LINE CLOVA


AIテクノロジーブランドLINE CLOVAの一部です。

連携している音楽サービスはLINE MUSICです。

メッセンジャーアプリのLINEと連携して、メッセージや音声通話ができます。
日本国内の企業や公共機関のスキルが他のスマートスピーカーに比べて多いです。

バッテリーを内蔵していて持ち運びができます。
(Amazon EchoやGoogle Home miniではバッテリースタンドが発売されています。)

新しい機器があまり販売されておらず、現在はWave・Friends・Friends mini・Deskの4機種のみです。

ブラウン・サリーのセットで購入する人がいますが、1つのLINEアカウントは1つのスマートスピーカーとしか連携できません。
2台目のスマートスピーカーはグループLINEの専用アカウントのみになります。

デバイスごとにウェイクワードを「Clova」「ねぇClova」「Clovaさん」「Clovaちゃん」「Jessica」と分けることができますが、「Clova」に設定すると「ねぇClova」「Clovaさん」「Clovaちゃん」でも反応します。
同じ部屋に2台あっても操作するデバイスを分けることができます。

IFTTTのアクション「Post message to Clova」を使用すると、自由な通知が可能です。
通知ランプが点滅し、お知らせを聞くことでメッセージが読み上げられる仕組みです。

WaveとDeskは赤外線リモコン内蔵です。
FriendsとFriends miniはFriends Dockで赤外線リモコンを利用できます。
他社の赤外線リモコンで対応しているのはsRemoだけです。

対応しているIoT機器は多いですが、対応の仕方が不十分でAmazon AlexaやGoogle Homeに比べ使いづらいです。
聞き取りのマイクが弱く、雑音が多かったり小さな声では反応しないことが多いです。

楽天スーパーSALEなどでは、3,000円以下で入手できます。

Invoke

MicrosoftのCortanaを使用し、Samsung Electronics傘下のHarman Kardonが制作していたスマートスピーカーで、2021年1月にサービスが終了しています。
サービス終了時にはMicrosoft Storeのギフトカード50ドル分が進呈されています。
音声認識エンジンは、Cortanaです。

HomePod以外でのHomebridge動作

HomebridgeはApple HomeKitと連携させるためのサードパーティーアプリですが、Homebridge-AlexaプラグインでAmazon Alexaとhomebridge-gshプラグインでGoogle Homeとも連携できます。
Homebridge Cmdプラグインで、音声でサーバコマンドを実行することができます。

HomePod以外でHomebridgeの操作をすると、オン動作指示でオン動作とオフ動作が複数回実行されることがあります。
このためコマンド実行時にフラグを立て、複数回実行がされないような工夫が必要です。
コマンドがどのように実行されているかは、Homebridgeのログで確認できます。

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